福利厚生の目的は、従業員の経済的サポートとモチベーションを高めることにあります。看護師が仕事を探すときは、福利厚生は重要なポイントです。福利厚生が充実していれば、給与以上の恩恵が受けられるので、働くことに対する満足度もアップします。ただし、一口に福利厚生といっても、その内容は医療機関ごとによって様々です。福利厚生には法定福利厚生と法定外福利厚生とがありますが、医療機関ごとに異なるのは法定外福利厚生の方です。一般的には規模の大きな医療機関ほど、法定外福利厚生の内容が充実しているといわれています。

ところで、独身と既婚の看護師によって、望むべき福利厚生はそれぞれ異なります。独身の看護師の場合、住環境とスキルアップをサポートしてくれる福利厚生があると助かるでしょう。独身寮や住宅手当の制度があれば、住居費が節約できその分を貯金に回すことができます。寮があれば勤務先と近いので、通勤時間の短縮にもなります。スキルアップのために、認定看護師や専門看護師などの資格取得制度が整備されていると良いでしょう。

既婚の看護師の場合、仕事と家庭を両立させる福利厚生が望ましいです。看護師は肉体的にも精神的にもハードな仕事なので、仕事と家庭を両立させるのは大変なことです。小さな子どもがいる看護師の場合、託児施設や保育手当を設けている医療機関は、就職先の有力候補になり得るでしょう。さらに短時間正職員制度のような制度があると、仕事と家庭を両立させやすいだけでなく、全ての福利厚生が利用可能となります。